パソコンを支える基幹パーツ「マザーボード」。その名の通り、まさに母体となる基板で、CPUやメモリ、ビデオカード、ストレージなどの間でのデータのやりとりを仲介したり、新たな機能を追加するなど、非常に重要なパーツとなっています。
BTOメーカー・サイコムのパソコンを眺めると、全体の6~7割のマザーボードは、台湾のマザーボードメーカー・ASRock製のものが採用されています。
そこで今回は、サイコムとASRockの関係性やASRock製マザーボードの魅力などについて語られた、ASRock 日本チーム エクストリームプロダクトマーケティング APAC営業本部の原口有司さんとサイコムのプロダクトマネージャーである山田正太郎さんとの対談の模様と、
ASRockでマザーボード&ゲーミングモニター事業部取締役VPを務めるChris Leeさんのサイコムに対する想いを紹介します。
目次
「G-Master Spear Z390-Taichi OC」を振り返って
山田さん:
「ASRockとサイコムの関係において、ひとつ決定的だったのが、2019年に発売した「G-Master Spear Z390-Taichi OC」ですね。これ抜きにしては語れません。」
「G-Master Spear Z390-Taichi OC」は、2019年2月28日に販売開始されたASRockとサイコムのコラボレーションモデルで、ASRock製マザーボードの製品開発に携わる伝説のオーバークロッカーであるNick Shih氏が専用のカスタムBIOSチューニングを施したゲーミングPC。 Intel Core i9-9900Kの全8コアを高負荷時に標準の4.7GHzから5.0GHzへとオーバークロックし、CPUの性能を向上させているのが最大の特徴となっています。 |
原口さん:
「300MHzのオーバークロックって、今振り返っても、結構、凄いことをやってますよね。当時は5GHzを超える時代ではなかったのに、全コア5GHzで動かすというのは、当時の状況から考えると、かなりチャレンジングなことでした。『絶対に大台に乗っけよーぜ!』という私たちの勢いがすごかった(笑)。」
山田さん:
「最近は少し減っていますが、海外のBTOパソコンだと、ファクトリーオーバークロックモデルというのがあって、BIOSをいじったり、冷却を強化したりしたパソコンが普通に売られているんですよ。
でも、日本にはない。なぜ、日本にはないのかがずっと疑問だったのですが、やるには大変すぎるんですよね。採算も合わないし、普通はやらない(笑)。
でも、自分がサイコムに入ったとき、絶対にファクトリーオーバークロックPCをやりたいというのがずっと頭にありました。」
原口さん:
「オーバークロックモデルなんて日本初ですよね。オーバークロックについては、CPUメーカーもマザーボードメーカーも、誰も責任を取りたがらない。実際に問題が起こったとき、どちらの問題かって話になりますし。」
山田さん:
「実際、『ひとつのコアだけをターボブーストで5GHz』みたいなことは可能だったんですけど、全8コアというのはなかなか大変。ただ、Core i9-9900Kの世代は、まだCPUにマージンがありました。」
原口さん:
「たしかに今よりはありましたね。」
山田さん:
「今はかなり少ないですね(笑)。そのマージンがあるという情報を頼りに、後はBIOSを修正すれば全コア5GHzでいけるはず。じゃあやろうよって。それで最初に相談したのがASRockさんです。
まずはASRock Japanに相談した上で、台湾のNick Shihという伝説のオーバークロッカーと呼ばれる社員に「オーバークロックモデルをやりたい」と言ったのが始まりでした。
オーバークロックモデルを作るのなら、当然マザーボードはASRockの“Taichi”というハイエンドモデルで、冷却は水冷で、ケースはこれを使って作りたいと。実際に自分でいじってみた感触ではできそうだったので、サイコム独自のオーバークロック用BIOSのプロファイルを書いてもらった。
1台毎に設定をいじるのは効率が悪いので。そうやって出来上がった「G-Master Spear Z390-Taichi OC」が結構売れちゃって(笑)。」
原口さん:
「オーバークロックモデルが売れるというのはすごいですよね。山田さんと細かくコミュニケーションを取りながら作ったのを覚えています。
電圧を上げればクロックも上がるのですが、上げすぎると発熱が増えて、後々の故障リスクに繋がる。我々としても、温度は何度以下に抑えたいみたいなこだわりがありましたから。
ただCPUにはバラツキがあって、9900Kとしては100点満点でも、我々が求めているのは120点のCPU。そのときに117点のCPUがあったらどうするかみたいなところが大変でした。」
山田さん:
「やはり120点のCPUがベストなんだけど、それはなかなか難しいので、110点くらいあれば大丈夫というくらいに設定を詰めましたね。一応、全コア5GHzという謳い文句で売ったのですが、もう少し盛ろうと思えば盛れた。
さらに言えば、シングルコアで5GHzだったらそれほど難しくなくて、空冷でも強力なクーラーを使えば簡単に到達できます。ただ、全コアとなると話は別で、ハードルがすごく高くなる。」
原口さん:
「そこは全然違いますよね。」
山田さん:
「だから、全コアを安定してオーバークロックさせて、さらに保証をつけて売るなんてある意味狂気なんです(笑)。
それが実現できたのはやはりASRockという会社があったからだと思います。昔から、ASRockというのは尖っている会社だったんですよ。
他のマザーボードメーカーさんも、「オーバークロックできます」といって売ってますけど、それはあくまでも自作限定の話。
ただ、そのマザーボードを使っているBTOメーカーとして、勝手にオーバークロックしてくださいと言わずに、マザーボードのポテンシャルを100%引き出すことにも価値があるんじゃないかと。
そして、それを引き出せるのがASRockであり、「G-Master Spear Z390-Taichi OC」の開発時のマザーボードは、“Taichi”一択でした。他のメーカーさんだと無理だったと思います。」
原口さん:
「お客さんの要望に合わせてBIOSをカスタマイズするなんてことは普通の会社はしないんですけど、でも、ASRockには、お客さんの要望にはできるだけ応えなければならないという文化がある。
実際、個人のユーザーさんの要望に合わせたカスタムBIOSを作ったこともあるくらいで(笑)。その意味では、どのお客さんも平等に大事なので、BIOSの修正や調整で、ユーザーの方の気持ちに応えられるのであれば、できるだけ対応したいという精神がある会社だと思います。
あと、製品もそうですが、社内の人も尖った人が多くて(笑)。とにかくチャレンジしたいんですよ。それによって社内のノウハウも蓄積されますし、エンジニアの質が高まるきっかけにもなる。だから、エンジニアリングは基本チャレンジという風土があります。
最初にオーバークロックモデルの話を聞いたときは衝撃的でしたが、Nick Shihはすぐ乗り気になってましたし(笑)。」
山田さん:
「普通はSIもボードベンダーもあまり尖ったことをやりたがらない。リスクを取りたがらないのが普通です。
「G-Master Spear Z390-Taichi OC」はもちろんサイコムのパソコンとして売っていますが、ASRockという名前を大々的に出してしまっているので、もし何か問題が起こればASRockさんの問題にもなる。
CPUはもちろんですが、オーバークロックというのは基本的にノンサポートの世界です。
その中で、サイコムもASRockもリスクを背負うことになるわけですから、そのリスクに乗れるか乗れないかが分かれ道になる。他のボードメーカーさんは絶対にそんなリスクは取らないと思いますし、そのあたりがASRockと他社の決定的な違いであり、尖っている部分だと思っています。
とにかく、ASRockとの関わりで言えば、一番決定的だったのは「G-Master Spear Z390-Taichi OC」。今思い返しても大変でしたけど(笑)。」
原口さん:
「本当に大変でしたが、この仕事に関われたのは本当に良かったと思っていて、一生忘れられない仕事の一つになったと思っています。」
山田さん:
「自分で作っておいてなんですが、これが結構売れたのもビックリしました。とにかく高かったんですよ。当時のサイコムだと平均単価が19万円くらいだったのですが、「G-Master Spear Z390-Taichi OC」は272,780円もする。」
原口さん:
「当時はそれこそ10万円くらいでもパソコンが買える時代だったので、その2.7倍の価格で爆売れするというのはちょっと驚異的でした。ただ、使っているパーツに関しても山田さん選りすぐりの妥協のない構成だったので、相応の価格だとは思いました。」
ASRockとの出会い
山田さん:
「サイコムに入社する前はPCパーツの代理店にいたのですが、当時はGigabyteやASUSが強くて、ASRockはどちらかといえば鳴かず飛ばずの存在でしたが、マニアックで面白い製品を作っていたので、交渉して代理店権を獲得したのが自分にとっての出会いですね。
そこから、今に至るASRock神話が始まったと言っても過言ではない(笑)。」
原口さん:
「自分は当時、PCパーツショップにいて売っている立場でした。」
山田さん:
「その当時から、ASRockは代理店やエンドユーザーのことを良く見ている会社だと思っていたのですが、つい先日、ASRockの社長さんと食事をした際、いまだに15年前と同じことを言っているんですよ。「私達はお客さんが最優先。コンシューマー、エンドユーザーさんが一番大事」って。
ここがまったくぶれていない。今や1位、2位を争うようなマザーボードメーカーになっていますが、正直なところ、当時はここまで伸びるとは思っていませんでした。でも、こうなってもおかしくないポテンシャルは当時からあったんです。」
原口さん:
「ASRockは元々ASUSの関連会社で、製品としてはセグメントの被らないところを作っていましたが、その頃ちょうど、完全に独立して、ASRockが独自の歩みを始めたタイミングかなって思います。本当にマニアックでしたからね、昔は(笑)。」
山田さん:
「その意味では、自分はかなり早い段階からASRockのマザーボードと関わっていたのですが、実は自分が入社する前から、サイコムではASRockのマザーボードを広く使っていたんですよ。それも面白い縁だなって。」
原口さん:
「PCパーツが好きでこの業界に入ったので、自分が納得できる製品を売りたいという気持ちがあって、たくさんのメーカーがある中、自分が触ってみて、一番よい動きをしてくれたのがASRockだった。
その後、ご縁があってASRockに入社したのですが、社長のポリシーや社内の体制がとても素敵な会社なんですよ。基本的に無駄なところにコストを割かず、お客さんをいかに満足させるかを常日頃から考えさせられる。だから、どんなに忙しくても、秋葉原に足を運んで、店舗を回って、自分の目で見るようにしています。
スタッフさんの話であったり、ユーザーさんの声を聞かないと、わからないことがたくさんある。秋葉原を歩いているとユーザーさんに声をかけられることもあるので、その場で質疑応答をしたりすることもありますね(笑)。」
山田さん:
「原口くんは目立つもんなあ(笑)※。ASRockのマザーボードは昔は安さも特徴になっていましたが、今はむしろ高い製品もある。逆に言えば、値段が高くても競合と戦えるぐらいのブランドになっていますね。」
※原口さんは「アキバで見かけた萌えキャラコンテスト 2023」で280票近く獲得した経歴もあります。
原口さん:
「自分が中の人間だからこそ言えることだと思いますが、ひとつひとつのパーツのグレードや基板の質を見ると、うちがダントツで原価が掛かっている。同じような値段で売られている他社さんの製品と比べても、耐久性が2倍くらい高いパーツがふんだんに使われています。
じゃあ、どこでコストカットをしているかといえば、広告宣伝費などをほとんどかけないところ。WEBマーケティングなども自分でやって、できるだけ製品の価格を抑えるようにしています。
実際、ASRockは変わった会社で、他のメーカーさんにはありえないと言われるのですが、営業よりもエンジニアや、RD(製品開発)、技術サポートの割合が圧倒的に多く、まさにエンジニアリング集団で、良いものを作れば売れるだろうという感覚なんですよね。
尖った製品という話がありましたが、エンジニア率が高く、基礎研究をしっかりして、マザーボードやBIOSなどの構造に対する理解度が高いからこそ尖った製品が出せる。やはり基礎がしっかりしていないと尖ったものは絶対に出せないと思います。」
配信者向けマザーボド「LiveMixer」誕生秘話
原口さん:
「サイコムさんの配信者向けPC「Stream Box」に使われている弊社のマザーボード「LiveMixer」は100%日本発祥の製品で、実は私がデザインして、企画立案したマザーボードなんですよ。
ASRockは良いものであれば何でも受け入れてくれる会社で、マザーボード担当の取締役にも直接メッセンジャーで『俺、こういうの考えたんだけどどうかな』みたいな感じで気軽に話ができる。
例えば、「Steel Legend」もそうやって生まれたシリーズで、ASRockという社名は“As Solid as Rock”、岩のように硬い製品を作るというコンセプトから命名されているのですが、その硬さ、頑丈さを代表する製品を作りたい、それこそ他社の追随を許さないような頑丈なマザーボードを作ろうといってできた製品が「Steel Legend」です。
「LiveMixer」についても、最近ではTwitchやYouTubeなどで配信をする人が増えていますが、実際に配信者の方のパソコンを見たとき、USBがタコ足配線になっていて、「USBがいくらあっても足りない」という声を聞いた。それなら配信者向けのマザーボードを作れば面白いんじゃないかという発想で生まれたのが「LiveMixer」なんです。」
山田さん:
「ちょうどサイコムでも、配信者用のパソコンを作らないとダメだなって考えていたんですよ。配信者の方がみんな自作できる訳ではないし、できない人のほうが普通。
だからこそ、配信者向けパソコンというニーズがあるはずだと思っていたのですが、他社さんなんかはとっくにやっていて、ちょっと出遅れてはいたんですよ。そんなときに、原口くんから『配信者用のマザーを出すんですよ』って話を聞いて。」
原口さん:
「何かつい先日のことのように思えますけど、一年前のことですよね。呼んだらすぐに来てくれて(笑)。」
山田さん:
「『行く行く』って(笑)。本当にめっちゃタイムリーで。」
原口さん:
「あの時はお互いに驚いてましたよね。まさにピッタリのタイミングだ!って。」
山田さん:
「それで、実際に見せてもらって、もう即決。」
原口さん:
「ただ、この見た目もあって、また新しいセグメントを作るのかって実は社内ではちょっと揉めていたんですよ。価格も「Steel Legend」と同じくらいなので、社内でマザーボードのTAMを取り合ってどうするのかって。だから、実際にやるかやらないかがギリギリのところだったのですが、『サイコムさんが採用してくれます!』の一言で、じゃあ作ろうって(笑)。本当に最高の一押しになりました。」
山田さん:
「自分は売れると思ってましたよ。これこそがデマンドジェネレーションじゃないかと思っていたくらいで。他のマザーボードメーカーさんは、絶対にビックリしていたと思います。」
原口さん:
「その意味では、してやったりという感じでした。」
山田さん:
「たしかに配信者の方と話をするとUSBポートが足らないと言うんですよ。だからUSBポートを増やして、配信者用のマザーと言えば、売れて当たり前だと思います。
そして、配信者用パソコンを作る上で、配信者用のマザーボードを使っていますと言うと自ずと説得力が増すわけですよ。いつも言っているのですが、モノはストーリーがないと売れない。その意味では、このマザーボードのおかげでサイコムが描きたい絵が描けたわけです。」
Lepton WS3500Z790-A/D5 Stream Box 製品ページ
原口さん:
「「LiveMixer」に関しては、名誉ある賞をいただいたりもしましたし、日本市場では非常に好調なのですが、グローバルで見ると、売れている国と売れていない国の差がすごく激しい。」
山田さん:
「やはりデザインが特徴的なので、刺さる国と刺さらない国があると思う。」
原口さん:
「実際、ヨーロッパやアメリカでは売れているんですけど、中国とか韓国では全然売れていない。世界中のどこでも売れるデザインというのはなかなか難しいのですが、「LiveMixer」に関しては、次の世代で、デザインをガラッと変えたいという要望があります。
最初は意図的にインパクトのあるデザインにして、認知度を上げたのですが、今後は「LiveMixer」の名前が残ればいいので、もう少し大人しくしても良いかなって思っています。」
サイコムへの提案、ASRcokに望むこと
原口さん:
「これはサイコムさんでしかできないことだと思うのですが、最近海外では“アンダーボルテージ”といって、電圧を下げて、消費電力を下げて、静音化させるというのが流行っているんですよ。
その検証でASRockのマザーボードがよく使われているのですが、このアンダーボルテージで、「Silent-Master」シリーズをさらに強化できないかと思っています。ローボルテージ化することで、パフォーマンスをできるだけキープしながら静音化するという方向性ってどうです?
山田さん:
「「Silent-Master PRO」でむしろ逆のことをやってますからね(笑)。」
「Silent-Master PRO」では、低電圧版CPUのPL1値をサイコム独自のチューニングで35Wから55W前後に引き上げることで性能と静音性の両立が実現しています。
Silent-Master PRO Z790/D5 製品ページ
原口さん:
「ただ手法で言うと、電圧を上げるよりも、下げるほうがCPUのクオリティ的にはやりやすいと思うんですよね。」
山田さん:
「もちろんそれはそうなんだけどね(笑)。」
原口さん:
「もし実現するなら、またカスタムBIOSを用意しますので、ぜひチャレンジしていただきたいです。これはサイコムさんにしか提案できない話なので(笑)。
あと、これは無謀と言われるかもしれないのですが、今のCPUってオーバークロックのマージンがあまりないじゃないですか。でも、とある分野のCPUはまだまだマージンがあるんですよ。XeonとかThreadrippaerの話なんですけど。」
山田さん:
「Xeonか(笑)。」
原口さん:
「Xeonとかは、1コアだけなら5GHzまで行くけれど、フルロードさせるとオール2.4GHzくらいになる。それを全コア3GHzとか3.5GHzに持っていければ、マルチコアのパフォーマンスが飛躍的に向上できると思うんですよ。
この場合は、オーバークロックというよりも、本来の性能を引き出す“パフォーマンスリカバリー”みたいな言い回しで作れないかなと(笑)。」
山田さん:
「最新のXeonはかなり耐性が高いというのは聞いてますけど、今はまだちょっと難しいかな(笑)。とにかくASRockさんは反応が速くて、相性とかで相談すると、次の日、下手をすると当日中に修正BIOSを送ってくれたりする。もう信じられないくらい速いので、それは今後も継続してほしいですし、当然してくれると信じています。
自分がASRockに求めることは、とにかく続けてほしいということ。やはり安定している会社が良いんですよ。サンプルなどもかなり早い段階で提供してくれますし、アーリーサンプルとか、動かないものでも、形になったらすぐに送ってくれる。」
原口さん:
「マザーボードの場合、PCケースとか他のパーツと干渉しないように、まずはサイズ感だけでも見ておいてほしいというのがありますね。最近のCPUは性能が上がって、発熱も大きくなっているので、ヒートシンクもかなり大きくなっていますから。」
山田さん:
「ただ本当にごく稀になのですが、初回に間に合わないことがある。営業も速いし、サンプルも速いんだけど、製品だけが間に合わないということがあって(笑)。
サイコムの場合、TTMがすごく重要。そこが生命線になっているので、解禁日と同時にパソコンを売らなければならない。
ASRockさんは基本的にはちゃんと守ってくれているんですけど、それでも間に合わない場合は、どうしても標準構成からは外さざるを得ない。本当にそこだけですね、要望があるとすれば。」
ASRockマザーを使ったサイコムの今後の展開について
山田さん:
「すでに発売されていますが、AMDの最新APUとなる「Ryzen 8000G」シリーズを搭載したモデルは、ASRockのマザーボードが標準構成で採用されています。これも早い段階からサンプルが来ていたので、迷わず採用させていただいたという感じです。
後、将来的には“AI向け”というのが重要なキーワードになってくるので、春頃には新しいラインナップをリリースする予定なのですが、それも標準構成はASRockのマザーボードになる予定です。これはちょっと面白い、他社にはない生成AIに特化したモデルになると思います。
基本的には法人向けモデルになるので、安定性、堅牢性を重視して、「Steel Legend」をベースにしたモデルになりますので、こちらも楽しみにしていてください。」
ASRock マザーボード&ゲーミングモニター事業部
取締役VP Chris Leeさん
ASRockは設立当初からお客様にとってメリットのある商品作りを心掛けてきました。 そして、サイコムにも水冷、静音、OCモデルなどオリジナリティのある、お客様の声を尊重し製品提供を行う姿勢はASRockと通じるものがあると深く感じています。 これからもASRockは高品質かつ魅力的な製品を提供していきますので、サイコムのこだわりが詰まったお客様ファーストで革新的なBTOパソコンに期待しています。 |
北海道の牧場で馬と戯れる日々を経て、パソコン雑誌やWEBニュース媒体の編集長を歴任する。Athlonに心奪われ、Xeonに絶対の忠誠を誓ったのも今や昔。現在は、編集業を中心に、原稿執筆からカメラマン、果てはアニメの宣伝プロデューサーまで、本業不明の生活を送る。ユーザーの心をがっつり掴む各種オウンドメディアを運営中。 プロフィールはこちら
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